こんにちは、YUJIです。
幼馴染のウエディングドレスを一から自作した話の後編です。
前編を見ていない方は、もし良ければ是非こちらよりご覧下さい。
パターンをもとにいよいよウエディングドレス製作開始!
材料が揃ったところで本格的に製作を開始!
まずは作ったパターンをもとに生地を切り分けてドレスのパーツを裁断していきます。
各パーツを慎重に裁断
ビスチェ部分は比較的小さなパーツ、スカート・パニエ部分は割と大きなパーツとなります。
後で縫う時に伸ばしたり縮めたりしないよう、合印という目印になるポイントを打ちながらどんどん裁断。
ビスチェ部分のレースは身生地と同じパーツになるので、そもそも身生地のポリステルサテンの上に生地を重ねて裁断をすることで裁断ズレがおきないようにします。
地味に大事な作業 芯地貼り
裁断が終わったら大事な作業である芯地を貼っていこうと思います。
今回は身頃のビスチェ部分とスカートのベルト部分にしっかりとした厚みとコシを出したいので、丁寧に芯を貼っていきます。
地味な作業が続きますがここは我慢。
すべてのパーツを裁断し、芯地も貼り終えたらいよいよドレスの縫製に入っていきます!
ついにドレスの縫製開始!各パーツを順番に仕上げる
ここからやっと縫製の工程に移っていきます。
プラモデルを組み立てていく感覚でやっぱり一番楽しい工程!
ちなみにこちらのウエディングドレス含め、これから私が作っていったドレスは全て普通の家庭用ミシンで縫いました。
専門学校時代はJUKIの足踏みも付いた工業用ミシンを使っていましたが、なんせ場所をとる。。
最近の家庭用ミシンは高機能でウエディングドレスだって全然問題なく縫えちゃいます!
最初にスカートを仕上げちゃいます
スカート部分はパーツは多いけどそんなに難しくないのでまずはスカートを先に仕上げていきます。
本体にベルトパーツを縫い付けてベルト芯を入れていきます。
ウエスト部分ができたら今度は履くためのファスナー付け。
目立たずデザインの邪魔にならないコンシールファスナーを使い開きの部分を作っています。
ここまで出来たらあとは全体を縫い合わせ、裾の処理を三つ折り端ミシンで仕上げてスカートは完成!
スカートの下に履くパニエの縫製
パニエの縫製も基本的にはドレスのスカート部分の縫製と同じ。
簡単に履けるようにウエストはゴムで仕上げます。
そしてパニエの土台部分を作ったらパニエの要、チュールを縫っていきます。
まずはチュールを縫い合わせ長い帯状に繋げます。
その後チュールを上下半分に折り、上端に荒くミシンをかけます。
あとはひたすらギャザーを寄せていく。
これがなかなか果てしない作業ですがドレス製作はこういう地味な作業の連続。
根気よくギャザーを寄せていきます。
ギャザーは2倍、3倍、4倍と分量を増やすとその分かさが増していきます。
スカートの上の方は柔らかめのチュールをギャザー分量少なめで。
下の方に行くにつれ、硬めのチュールでギャザー分量を増やしていくと、裾に向かって広がるキレイなAラインのシルエットになります。
他にもボーンテープというテープ状の芯地をぐるりと入れてスカートを膨らませる方法もあります。
こちらはディズニープリンセスの様な大きくスカートを広げたいときに用いられる手法で、今回のAラインではそこまでスカートのボリュームを持たせたくなかったので使いませんでした。
ギャザーを寄せたチュールをパニエの土台のスカートへ段々に縫い付けてパニエは完成です!
ドレスのボディ部分、ビスチェを製作
最後に今回のドレスの一番のポイント、ビスチェ部分を作っていきます。
まずは表側のパーツを全て縫い合わせていきます。
ポリエステルサテンの上にレース生地を置いて一緒に裁断しているので、このままずれないように2枚の生地を重ねたまま縫い合わせていきます。
それぞれのパーツを隣のパーツと縫い合わせて、ビスチェをひと繋がりのパーツに仕上げていきます。
フロント部分にはアクセントとして、パールのビーズをレース素材のモチーフ部分に手縫いで縫い付けていきます。
レース生地の値段はピンキリで手の混んでいるものは高額になりますが、必要なところには自分でビーズやスワロスフキーを足す事でコストを抑えつつ豪華で華やかに見せるのがポイント。
左脇には着脱用のオープンコンシールファスナーを取り付けます。
そして後ろ中心はサイズの調整を可能にしつつエレガントな雰囲気に魅せてくれる、コルセット仕様の編み上げデザインにしました。
縫い目の部分に丸紐を短く切ったものを均等に縫い付けることで、編み上げようのループが完成。
持ち出し用の別パーツを中心につければ表側の縫製は一旦完了!
同様に裏側も縫っていきますが、裏側はレースなしのポリエステルサテン生地のみ。
こちらの縫い代部分(縦のライン)にはワイヤー入りボーンテープを縫い付けていきます。
このボーンテープは先ほどパニエに使ったものと違い、ワイヤーが入っている為好きな形に曲げることが可能。
このボーンテープを縫い代に縫い付けることで、バスト部分のふくらみとウエストのシェイプを表現でき、立体感のあるシルエットを構築することができます。
最後に表地と裏地をまとめて、ひっくり返せばついにビスチェ部分の完成です。
いいんだけどなんだか物足りない。。アレンジでオリジナリティを!
一通り完成したので家のボディに着せ付けを行い全体の仕上がりを確認します。
まずはパニエを履かせてその上にスカートを乗せてふんわりと仕上げる。
最後にビスチェを着せこんでファスナーを上げる。
余った部分をバックの編み上げコルセットデザインで調整していってひとまずこれで完成です。
うん、いい感じ!。。。悪くないけど。。なんか。。普通??
折角ここまで作成したけど、なんとなく小さくまとまった感じがしてちょっと気になりました。
ドレスを前に生地をつまんだり下ろしたりしながら試行錯誤を繰り返し、ようやく納得のいくアレンジにたどり着きました。
たっぷりとしたスカートの生地部分をまとめることで、純白のサテン素材のフラワーモチーフを表現。
ところどころスカートをつまんで縫い留めることで、直線的なスカートのシルエットを、ドレープのキレイな凹凸感のあるシルエットに修正しました。
スカートを修正することで下に履いているパニエが見えるデザインになったので、こちらにも少し手を加えました。
一番下の段のチュール部分にイミテーションの花びらを入れて、歩くたびに花びらが揺れるデザインに変更。
こんな感じです。
全体的に上品で遊び心のあるデザインに仕上がりました!
ついにウエディングドレスが完成!
無事に幼馴染の為のオリジナルウエディングドレスが完成しました。
シワにならないよう大きめの段ボールに丁寧に入れて発送。
手元に届いたらドキドキしながら試着の結果を待ちます。
結果はサイズは全く問題なし!という事で、これにて無事幼馴染のウエディングドレス製作が完了しました。
スケジュール的にあまり余裕がなかったのでホッとしました。。
式当日、受付の隣にトルソーに着せ付けられた私のドレスが参列者をお出迎えしており嬉しいやら少し恥ずかしいやら。。
式の最後、2回目のお色直しで着用して頂き、サプライズでドレスの製作者として紹介して頂きました。
こっちの方が相当恥ずかしかった。。笑
平日は日中仕事をしながら帰宅後にせっせとドレスを作る生活を約1か月続けましたが、本当にいい経験をさせてもらい、何よりとっても楽しい幸せな時間でした。
この後この経験を活かして、自分の結婚式でタキシードとウエディングドレスを3着作った話も今後記事にしていこうと思います!
今回はここまで。最後までお読み頂きありがとうございました!